嫌いになれなくて、ごめん

それから何分経ったのか分からないけれど扉が開きベッドに乗せられ翼が出てきた。

「つー!!」
駆け寄ろうとするとその後すぐに大輔が出てきたので翼の事は看護師さんにお願いし、大輔の方へ向き直った。

大輔は無言のまま頷いた。
それが意味する事を理解し安堵の溜息をついた。

「千尋、ちょっといいか?」
「…うん」

廊下の一角に設けられた自販機コーナーのソファに座った。