嫌いになれなくて、ごめん

「…で、シュート一回のつもりが調子に乗ってパス練習始めたってこと?」
「…へへへ。話をまとめるのが上手いね先生」
「はぁ…呆れてため息しかでないわ」

友達に付き添われやってきた翼は目の前のベッドで青白い顔をして俺を見ていた。

「運動を許可した覚えないんだけど?」
「え?翼そうなの?」
「ごめんね、ヒロ。好きな人の前だとカッコつけたくなるだろ?」
「お前好きな人いるんだ⁈あん時いたのは…女子マネージャーに、何人か自主練してたよな…誰だよ」