「また無理して倒れたら、その時は…」

「その時は…?」

次の言葉を待つももちゃんの唇にそっと指を

触れて。

「ここ、オレのものにしちゃうから。」

こんなことだけで、顔を真っ赤に染めるもも

ちゃんが、また可愛くて。

「ちゃんとオレの命令、聞ける?」

顔を近づけたまま、もう一押しすると、もも

ちゃんは首を縦に振った。

「よし、いい子。」

そう言って、お椀を受けとる。

「熱は下がったけど、まだ寝てなきゃだめ

だよ。」

ももちゃんがまた眠りにつくまで、オレは

頭を撫で続けた。