「私の兄を…。」
この子はオレの妹で、オレの実の母親は先生
ってことか?
手紙の差出人はオレの母親。
「蓮人はすくすくと育って、はいはいができ
るようになりました。みどりも落ち着いたら
蓮人に会ってあげてくれないかな?蓮人はあ
なたがお腹を痛めて産んだ大切な子供なんだ
から。母親は自分だと名乗らなくてもいい。
どうか会いに来てください。」
手紙に綴られていた文。
なんで先生は、オレを母親に託したんだ?
なんで両親が死んだときに何も話してくれな
かったんだ?
「お兄ちゃんなんて呼ぶつもりはないです。
ただ、母が何を隠しているのか、私も知りた
いんです。知らなきゃいけないと思うんで
す…。」
この子は、この手紙を読んだとき、どれだけ
苦しんだのだろうか。
「早織ちゃん、だよね。」
「はい。」
「ちゃんとケリつけよう。」
早織ちゃんのためにも。自分自身のために
も。
ファミレスを出て、早織ちゃんと別れてから
すぐにカフェに向かった。
「いらっしゃいませ。って蓮人か。」
オレはいつものカウンター席に着いて、龍也
が出してくれたコーヒーを一口飲む。
「なんかあったか?」
ほんと、龍也は鋭い。
話すつもりだったとは言え、今回のことはど
こから話せばいいのか…。
「先生が隠してることわかったんだな。」
龍也は、カップを拭きながら呟いた。
この子はオレの妹で、オレの実の母親は先生
ってことか?
手紙の差出人はオレの母親。
「蓮人はすくすくと育って、はいはいができ
るようになりました。みどりも落ち着いたら
蓮人に会ってあげてくれないかな?蓮人はあ
なたがお腹を痛めて産んだ大切な子供なんだ
から。母親は自分だと名乗らなくてもいい。
どうか会いに来てください。」
手紙に綴られていた文。
なんで先生は、オレを母親に託したんだ?
なんで両親が死んだときに何も話してくれな
かったんだ?
「お兄ちゃんなんて呼ぶつもりはないです。
ただ、母が何を隠しているのか、私も知りた
いんです。知らなきゃいけないと思うんで
す…。」
この子は、この手紙を読んだとき、どれだけ
苦しんだのだろうか。
「早織ちゃん、だよね。」
「はい。」
「ちゃんとケリつけよう。」
早織ちゃんのためにも。自分自身のために
も。
ファミレスを出て、早織ちゃんと別れてから
すぐにカフェに向かった。
「いらっしゃいませ。って蓮人か。」
オレはいつものカウンター席に着いて、龍也
が出してくれたコーヒーを一口飲む。
「なんかあったか?」
ほんと、龍也は鋭い。
話すつもりだったとは言え、今回のことはど
こから話せばいいのか…。
「先生が隠してることわかったんだな。」
龍也は、カップを拭きながら呟いた。



