その男は笑顔の可愛らしい男だった。

意外にも彼は28歳だった。

「歳上...なんですね...」

「そうだね!君は?」

「僕は...21...いや22歳か...」

「えー!僕より歳下か!てかその前髪上げてくれない?」

なんなんだこの男は。

「...なんでですか」

「前髪長すぎて全然見えないよ?」

「い...いやです...」

「なんでよー」


いちいち面倒臭い。ヤるならとっととヤれよ。
というか、この男はネコなのだろうか。でも俺は...


「っ...てか、タチですよね...?」

「は!?ネコだよ?この見た目でタチはないでしょ笑」

「...は」

なんだこいつ。
ネコなのに、あきらかにネコの俺に話しかけたのか?
いったい、なにが目的なんだ。


「あっ!別に君のこと掘ろうとしてないから笑 君もでしょ?」

「は、はい」

「いやーさっき3Pして疲れちゃったぁー」

まじかよ。

「そうなんですね。」

「てーか、さっきから冷たくない?ネコ同士仲良くしよ?ね?」

本当になんだこの男。なんでこんなキラキラしてるんだよ。

「別に仲良くする必要ないですよね。」

「んー...まぁそうなのかなぁー」

面倒臭いやつに絡まれたな。

「まぁこれからまた予定入ってるから!じゃあね」

「あ、はい。」


一方的に話してきて、急にいなくなるとか...
まじで頭おかしいんかあいつ。

あ、ここに居るのはみんな変なやつしかいねーな。


もう少しで3時か...
そろそろ店出るか。



結局、店を出ても僕の居場所はない。

ふらふら街を歩いては、
その辺の男に捕まえられて玩具にされた。

正直、身体がボロボロなことに気がついてない

きっと心もボロボロなのだろうか。

それすら分からない状況だった。