元カレと再恋愛ってありですか？

奏介の顔を見つめながら紗那は付き合っていたことの懐かしい二人の時間を思い出していた。

「紗那」
「っん！？ごほっ！」
突然奏介が生姜焼きから自分の方へ視線を移したことに驚いて紗那はむせた。
「ごめん。びっくりしたか？」
と奏介が立ち上がり紗那の背中をさする。
「平気。で？なに？」
紗那が奏介の方を見る。
「伝えられるイメージ、浮かんだ」
「え？」
「白のイメージ」
「・・・そう？」
「あぁ。これならきっと伝わる」
奏介はそれまでの険しい表情から一転。自信を取り戻した表情に戻っていた。

二人は急いで昼食を済ませると、紗那は奏介に連れられて歩き出した。

「悪い。俺の部屋でいい？」
一瞬その言葉に身構えた紗那。でも仕事と割り切ってならば部屋に行ってもいいかと頷いた。

心の中では今、奏介がどんなところで暮らしているのか気になっていた。