元カレと再恋愛ってありですか?

奏介はその日のうちに紗那の部屋から自分の部屋へ帰った。
「いいか?何かあったらなんでもいいからすぐに連絡しろよ?」
「うん」
「戸締りはちゃんとすること。3食ちゃんと食べること。わかったか?」
「うん」

帰る間際まで奏介はそう繰り返した。

奏介が帰っていく後ろ姿を目で追いながら紗那は大きな寂しさを感じた。

たった6日間の同居生活。
なのにいたるところで奏介がいた時の姿が目にやきついている。

寂しい気持ちから、ちゃんと切り替えようと、飲み物を取りにキッチンへ向かうと、冷蔵庫に何か紙が貼ってあった。

『ちゃんと食え!ちゃんと飲め!』
奏介の文字だ。

その文字で指でなぞってから冷蔵庫を開けるとそこにはぎっしりと奏介が作ってくれた作り置きのおかずが入っていた。ひとつひとつの入れ物にラベルがついていて料理名とどうやって食べるかが書いてある。
『ミネストローネ 鍋に移して温めるかごはんにかけてチンして食べて』
野菜ジュースも入っていて『これだけでもいいから口にいれろ!』と書いてある。