元カレと再恋愛ってありですか?

ふたりは向かい合って席に座り話始めた。
紗那はさらさらと奏介の話を聞きながらイメージをスケッチしていく。

「ここには大型のガスコンロと冷蔵庫で、この辺にワインセラーも置きたいんだ。」
「大きさは?」
「まだ決めてない。カタログでめぼしいのをチェックしてるけどいくつか実際に見て決めるよ。」
「了解。」
「結構眺めがい居場所なんだ。」
すでにWHITEを建てる場所は決まっている。
「現場を見てから来たかったんだけど、まだ行けてなくて。すみません。」
紗那は思うように仕事が進まず、打ち合わせ前に確認しようと思っていたことや、調べたかったことに追い付いていなかった。
奏介に頭を下げると奏介はじーっと紗那を見つめた。
「なに?がっかりした?」
「ばか。んなのするかよ。まだまだ先は長いだろ?」
「じゃあなに?」
なにか言いたそうだという奏介のサインは今でも分かる。