「おいしそう。お腹すいた。」
「そりゃいいことだ」
「いただきます」
「どうぞ」
紗那が食事を始めると奏介は同じ机の椅子に座り、紗那を見つめた。

「どう?仕事は」
「楽しい。初めての一般住宅のデザインだから、勉強することも多くて。」
生き生きと話をする紗那。
「でもあんまり無理すんなよ?」
「気をつけます。」

食事をする紗那を見つめながら奏介は微笑む。
「うまそうに食べるなー。」
「おいしいもん」
「ついてるぞ」
奏介が紗那の頬についているソースを指で拭う。
「ふふっ」
見つめ合い微笑みあいながら二人は幸せをかみしめていた。