元カレと再恋愛ってありですか?

イタリアで留学していた時のホスト家族と再会した奏介は紗那を妻だと紹介した。
何もひいきしない家族の温かさに、紗那の表情はひにひに穏やかになっていく。

奏介とずっと一緒にいられる時間。
穏やかな時間の流れと広大な自然の中で、ふたりはのんびりと過ごした。

「きれいだね」
「本当だな」
「なんか・・・いいね。こんな時間の流れも。」
紗那は少しずつ自分から話しをするようになった。


「紗那」
「ん?」
「・・・子供のことなんだけどさ。」
「いや。聞きたくない」
紗那は奏介にもう子供を持つことをあきらめようといわれることを恐れていた。
でも、自分の状況を考えるといわれても仕方がない。