完成した試作のパスタを一口食べる。もしも紗那がいたらなんていうか、考える。

思ったような味にならなかった。
何かが足りない。

俺は調味料をいくつか出してプラスしてみる。

・・・ないが足りない?


考えてから店の庭にあるハーブの中から何か合うものがあるかもしれないと俺は庭へ出た。

暗くなっていても庭にもライトがあり、ハーブを照らしている。

いくつかのハーブを積んでからもう一度店内に入ろうとしたとき・・・

急ぎ足で去って行く女性の後ろ姿を見て、俺は走り出した。