元カレと再恋愛ってありですか?

一週間頑張って仕事をした自分へのご褒美のようで紗那にとっては至福の時だった。
「いい香り」
「だな」
紗那が選んだゆずの香りの入浴剤の入った浴槽に二人で体を寄せ合い入る。
紗那の体を後ろから抱くようにして入っている奏介が紗那の手を見た。
「これ、やけど?」
「あー。卵やいてたらスープの鍋に触っちゃって」
「ばかだな。」
「言わないで。そう言われると思って黙ってたんだから。」
紗那がそう言って手を引っ込めようとする。
でも奏介は紗那の手を放さない。

「新しい自分の店のことも大事だけど、やっぱりずっと俺を育ててくれて、大きくしてきたGREENも大切なんだ。俺にとっては。」
奏介が紗那の手を握ったまま話始める。
「うん」
「でも、どっちも大切なんて都合いいのかもしれないな。」
「それでも変えられないし、変わらなくていいんじゃない?」
「?」
「だってどっちも大切な奏介の場所でしょ?もちろん新しくお店を出すってことはどれだけ大変だし。一日の時間は限られてるからできることも限られちゃうけど。それでも大切だって想いは持ってていいじゃん。」