「そうだ透也、チョコミントのアイス買ってきてよ」

「お?よっしゃ任せろバニラ味買ってくるわ」

「わあそんなことしちゃう?」

私は北野 美鳥。華の高校2年生☆

そしてこいつは白井 透也。まあ、特に何も言うことは無い。

「わあかなり失礼な説明」

「え、なんか言うことある?」

「なんかはあるだろ、学年一のイケメン☆とか」

「・・・まあそうらしいんで、記事に書いておいてください」

そう、今は私たちが通っている高校、抹茶愛須派高校(マッチャアイスハ コウコウ)の学年新聞に載せる記事のために密着取材(?)を受けている。

質問とかは終わって、あとは私たちの普段の日常の会話とかを記事に書くそうな。
普通に過ごしてって言われた。

そういえばどういう記事なの、と聞いたら、

『抹茶愛須派高校で今最も熱いバトル!〜バニラアイスVSチョコミントアイス〜』

という記事らしい。馬鹿なのかな。絶対もっと面白いネタあると思うんだけど。

ちなみに記事を書くのは、私たちの友達の、山田 恵ちゃんと、佐藤 湊だ。

学校ではけーちゃん(恵)と湊、透也と一緒にいる。
いわゆるイツメンだ。

私と透也がわちゃわちゃして、それを苦笑いで見ているのがけーちゃんと湊。

・・・けーちゃんと湊は付き合ってます(ボソッ)

あ、私と透也は付き合ってないからね?

「・・・んで、俺は結局どうしたらいいんだ」

「チョコミントを買ってきたらいい」

「嫌だわめんどい」

「放課後バニラアイス奢ってあげるわ」

「よっしゃ行ってくる」

「ごめん嘘です帰ってきて」

あからさまに残念そうな顔をする透也をガン無視していると、けーちゃんがこっちを見て笑いながら

「いつ見てもあんたら漫才してるよね」

と言ってきたので

「N-1いけんじゃね」と返したら

「え絶対無理だから。N-1バカにすんなよ」
と透也に怒られた。

「ごめんぬ」

「許す」

「よしチョコミント奢れ」

「話の流れ」

まあ別にいいけど、と透也が呟いた。
「よしよろしく走って買ってこい」