「 え、森園館を売却!?そんな、やめてください!」

「 残念だけどあなたに言われても事は勝手に運ぶのよ 」

「 そんなの勝手過ぎます!ここは父のっ… 」

「 いいえ!私のですよ、煌理さん 」


継母は本当に父を愛した人なのか、疑いをぬぐえない。

お金は使うものと、買い物ばかりしてばかり。呆れてしまうほどだ。

これからどうなるのか、私は父の墓参りへ行こうと森園館裏手の参道を行くと見晴らしの良い丘に向かった。

そこからの景色は父のお気に入りで病気で亡くなった母とよくピクニックしたそうだ。
そして私は父と2人、景色を見ながらよくここへ来ていた。

「 ねぇ父さん、あの人が森園館を売っちゃう… 私何も出来ないよ、ごめんね… 」

誰か、助けて……



数日後――


「 煌理、甘いの食べてこ!」

「 ん~ あの人が怒るから… 」