「はぁ……」
「なんだよ海、その大きなため息」
「……」
教室の窓際の席から外を眺めていた俺は、寛太の言葉に振り向いた。
「だからなんだっつーの。そのしらけた顔は」
俺の顔を見て、イラ立つように寛太は言う。
「……」
そりゃそうだろーよ。
いきなり生徒会に入ることが決まっているなんて言われたら、誰だってげんなりするだろうよ。
別に部活に入るつもりもなかったし、何かやることがあるわけでもないけど、生徒会って……。
「寛太はいいよな。高校野球のトップクラスでもあるこの学校でプレー出来るんだ、楽しみでしょうがないって感じだよなぁ」
「まあなー。やりがいに満ち溢れてるって感じかなー」
「……」
やりがいねー。よくゆーよ。