『僕は君が幸せになることを願っているんだ』
優也センパイが最後に、私にくれた言葉を思い出す。
指輪を無くし、悲しみと不安でいっぱいの私のもとに届けられた優也センパイの指輪。
それは、まるでこの世にいなくなっても、側で私を守ってくれているように……。
「頑張れ、頑張れ」
そう言われているように――――。
これからの目標、生きる意味を忘れずにいられる……。
優也センパイの顔を思い浮かべ、目を閉じると、溢れるように涙が流れた――――。
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