僕を壊したのは君だから。

「それに朝比奈が友達なら、男友達でもいいってことだろ? じゃあ新規開拓すれば?」


島田くんは草むらをかき分ける手を止めて、私を見上げた。


吹き去った生ぬるい風に島田くんの茶色い前髪が分け目のまま流れて、汗の滲んだ額が現れる。


人懐こそうな二重の目は、困ったように苦笑した。



「っておい。ふってんだけど!」


「ふってる?」


「はぁ……。宮岡さんの、コミュ障!」


「え!」



島田くんは「ウソだよ」と笑い飛ばしながら立ち上がって私を見下ろす。



「今のは“友達になってください!"って可愛く言うとこだろ!」


え!?そうなの?
なんでそうなるの???


と、私は少々パニックだけど、


島田くんは目を細めて、にっと歯を見せて、


「俺と友達になろっか」


……だなんて……。


「本当に……?」


「嫌ならいいよ」


「……嫌じゃない!……っ、ありがとう」



感極まってお礼を述べる私に、「お礼言われたら全然対等じゃねぇなー」と笑う島田くん。


なんて優しい、なんて慈悲深い。


正直ちょっと泣きそうになりながら、その背中を追いかける。



「宮岡さんも部屋割り決め、頑張れよ。このまま人がくるの待ってたら一生ボッチだぞ」


「は……はい……!」


気合を入れるように強く返事をした。

嬉しい。友達ができた……。


……散々な日だった分だけ、感動はひとしお。


泣きそう……!