「なんで友達つくんないの?」
深い意味なんてなさそうな純粋に問う声は、返事を言いやすかった。
「……私、友達って頑張って作るものじゃないって思ったの」
だから、こんな恥ずかしいことをぽつりと言ってしまったんだ。
「うん?」
島田くんは隣で言葉の続きを促してくれて。
しかもその目は私を見ないにしても穏やかで、少しずつ緊張が解けていく。
「朝比奈くんみたいに、自然と人が集まるみたいなのっていいなぁって……思って。自分から頑張って友達作ろうとしなかったんだ。
朝比奈くんにはパシリって言われちゃったけど、それが私なりの友達作りだったんだよね」
そうしていればいつか、誰かに好きになってもらえる、必要とされるって思っていて。
でもそれはきっと、勘違いで……。
喋りながら自己分析してしまって、後からじわじわと情けなさがこみ上げてくる。
笑ってごまかすと、島田くんは「なるほどね」と気楽に返してくれた。
哀れな私を視界にいれないでくれる気遣いを感じる……。どうもありがとう。
「まぁパシリというか、誰かに必要とされるのって嬉しいもんな。存在意義っていうか……」
「うん、そうなの……」
「なるほどねー。だから朝比奈のやつ……」
”だから、朝比奈のやつ”?
言葉の続きは、待っても出てくることはなくて、首を傾げると。
「朝比奈は優しいからな。ってこと」
意味深に浮かべる笑顔が、少しひっかかった。



