そんなに素直に謝られたら、
「ううん……。いいよ。それに、守ってくれてありがとう」
そう言うのが、人というものだと思う。
すると、朝比奈くんは一度きょとんとしてから、頬を緩ませた。
「ねぇ宮岡さん」
「うん……?」
会話を促してほしそうなマイペースな彼に相槌を打って耳をかたむける。
「宮岡さんって、他人本位で馬鹿だなって思ってたけど」
続いて聞こえてきた言葉に動揺して、ちょうど降りかけていた階段から転げ落ちるかと思った。
『……たぶん、健気だからこんなに愛しいのかな』
ふわりと浮かぶ柔らかな笑顔。
言葉の重量は小さいのに、正確に胸を貫く朝比奈くん。
私のことが欲しいわけじゃなくて、ただ狩るためだけに向けられる銃口。
……あと何回この狂ったスナイパーに仕留められるんだろう。
あと何回、無傷のふりをするんだろう。
「……宮岡さんを守るのは、俺の仕事でしょ?」
きみは容赦なくあたしの鼓動を速める。



