僕を壊したのは君だから。


あまりの迫力に思わず朝比奈君のシャツを握り締めてしまっていた。



「……あ。怖がらせちゃった?」


――ふわり。



瞬きする暇さえなく、朝比奈くんのもう1つの腕にまで包み込まれて。


「ごめんね。宮岡さん」



なんて、優しく声を落とす。


……、だから抱きしめないでって言ってるのに。


もうこれ以上、目立たないでほしいのに。


……だけど、さっきの朝比奈くんにびっくりしたのはほんとで、


今こうやって彼の腕の中に入れていることに……突き放されたのが私じゃないってことに、すっかり安心している。



だけどここは、明らかすぎるほどの人前。


「は、離して、……」



弱々しく朝比奈君の腕から抜け出した私は、そっと距離をとった。


どきどきして、恥ずかしくて。いたたまれなくて。


私は誰も視界に入れないように俯いて、逃げるように教室を飛び出した。


だけど。