唇をかみしめて、俯いているとさっきよりもボリュームが上がった。
「あんなイモくさい女がなんで朝比奈くんなんだろうね」
「イモはイモと仲良くやっててほしいよね」
「ねー!」
やっぱりこれって明らかに、私のことだよね。
朝比奈くんは、私にとって雲の上の存在、憧れの人。
釣り合うわけないって、そんなの言われなくたってわかってるし、
そもそも図々しく恋愛の目線でなんかみてないよ。
……でも、だけど。
みんなから見ても、そんなに変なんだ。
答え合わせされていくうちに、どんどん悲しくなって、お弁当を食べる手が完全に止まった。
……もうやだ。帰りたい。
全部、朝比奈くんのせい。
熱中症って言ってくれれば、こんな大ごとにはならなかったのに。
閉ざしたい耳にはいってきたのは、
「売店混んでたわー」
引っ叩きたくなるほどのんきな朝比奈くんの声だった。



