振られてみたらちょっとだけ火がついた。 そのあと、「罰ゲームは延長戦に入った!」って危ない人たちも盛り上がってるし、ちょうどいい。 傷ついた心をばねにして頑張んね。 「ねぇ宮岡さん」 俺が呼ぶと、びくっと小さく肩を跳ねさせて振り返る不安げな顔。 「英語の授業でわかんないところがあったんだけど、教えてくれない?」 「……うん」 誰にでも癒しを与えるパシリは、俺には控えめな笑みさえむけない。 なーんか、いつもツンツンだよね。 しかも俺にだけ。 そんな特別扱いしなくてもいいのにね。