そして。
大貧民という負けを勝ち取った翌日の放課後。
今から罰ゲームの時間。
「朝比奈が告ったら宮岡さんOKしちゃうんじゃね?」
と、誰かが言う。すると島田が胸をはって返した。
「なにしろ朝比奈ほどモテる奴、俺はみたことないからな!」
どんと自身の胸を叩く。ゴリラか。
「お前がいばんな」
島田を肘で突いて、長く感じる廊下を抜けた。
「もし朝比奈がふられたら次俺いこうかなぁー」
「スパンあけろよ。バレるから」
こいつら本当に最悪だなぁとは思う。
つーか島田。お前そんな悪いことするやつだった?なんか俺悲しいわ。
まぁでも、多分大丈夫。
宮岡さんって誰にでもOKしちゃう気がするから、多分俺で終わりだよ。
次はないでしょ。
「んじゃ俺らこっから見てるから!!」
非常階段に隠れる楽しそうな男子4人から少し離れた裏庭で呼び出していた宮岡さんを見つけた。



