僕を壊したのは君だから。

そうやって2か月がすぎた6月。



いつものように島田やその他帰宅部の男子と暇を持て余した放課後に、


誰かが持ってきたトランプでありがちに貧民をしていたんだっけ。



その時、クラスでいちばん可愛い女子は誰か、って話になって。



「半周まわって宮岡さんが一番可愛くね?」と誰かが言って。



「わかるー!!」と島田が返したのが始まりだった。




半周まわって可愛いって褒め言葉なのか知らないけど。


話題はいつのまにか宮岡さんについて。


「あの謙虚で清楚でこぢんまりした感じすげーかわいいよなぁ」


「つか、何でもシてくれそう」


「それやば。声もかわいいし鳴かせてみてー」


ぎゃははと品のない会話を聞きながら、ノリノリに話す島田に半分引いて。



「あ、そうだ。大貧民が宮岡さんに告るってどう?!」



っていう誰かの提案に俺はすぐ返したんだよ。



「やめとけよ、そういうの」



そしたら一致団結でもしたかのように、全員声をそろえて


「「「「ノリ悪―」」」」



俺がノリ良かったら地球がひっくり返ると思うけど。