僕を壊したのは君だから。

『じゃあA棟の生徒から入浴に行ってください』


先生の声が拡声器ごしに響いて、足を止めた。



「もう入浴の時間なんだね。一日ってはやい……」



ほぼ独り言のように言った私に朝比奈くんは「だねー」と適当に返してくれた。



そして、


宿泊施設にむかってのんびりと進む間も、朝比奈くんは暇しないほど会話をつづけてくれてる。



「で、宮岡さんのこのあとの予定は?」


「予定って……? 男女とくに日程は変わらないと思うよ?」


「そうじゃなくて。俺の今日の予定はね、キャンプファイアの時間に宮岡さんと二人で抜け出して、遭難して一晩過ごすって感じ。宮岡さんは?」



……ば……か……な、の?



「お風呂入ってキャンプファイアして寝ます……!」


「お風呂ねー、ちょっと恥ずかしいけど、じゃあ一緒にはいろっか」


「入りません」


「まぁでも実際ね、俺と入りたくなっても来ちゃだめだよ。ほかの男もいるからね」