「朝比奈くん……!」
夕食後の彼の背中をとっつかまえた。
「宮岡さんから俺のとこ来てくれるなんて珍しー」
ふわりと笑って「俺に会いたかったの?」って首を傾げるまでは予想どおりだよ。
そんなことより文句言わせて。
「……なんで紛らわしい言い方したの。香田さんと朝比奈くん、イトコなんでしょ?」
「うん。そうだよ。で?」
で?
しらじらしく、「で?」って言った?
「だって……繋がってるとか、いうから、」
彼氏彼女だったと思って、なんかもやもやしちゃったじゃん……。
ってそんなのよく考えたら朝比奈くんに関係あるわけがなかった。そう言う人だもん。マイペース人間……。
「ねぇ宮岡さん」
いつの間にか、距離を詰められていて。
肩を抱かれた私の耳もとに口を寄せて、彼は言う。
「宮岡さんは繋がってるって聞いて、なんだと思っちゃったの? 言ってごらんよ」
……く。
気が付けば立場逆転どころか、
私、墓穴ほってた……。
「それは……血が、繋がってると」
「嘘つきー。宮岡さんのえっち」
「……!」
ぱっと体を離した朝比奈くんは、可愛く笑いながら言った。
「でも俺と砂月ちゃんがただのイトコで嬉しかったみたいだね?」
……もちろん確信犯だったらしい。
わざと紛らわしいこというなんて、本当に最低だ。
彼の思うままに振り回されてる自分に呆れる……。
「別に私、嬉しくなんか、」
「はいはい」
……く。



