そうやって、散々心の中で悪口言い放題していたのに
「はい、どーぞ。こっちが宮岡さんの分ね」
なぜか、おごってもらってしまって、心の中で謝った。
でもなんで二本差し出されているんだろう?
「わるいからいいよ」
「お札崩したかったから貰って。もう一本は砂月ちゃんに。砂月ちゃんは伊右〇門が好きだからね」
「そうなんだ……。詳しいね」
なんで?と聞こうとしたのに、
「俺は綾〇派だけど、宮岡さんは?」
はぐらかすようにそんなことを言うんだ。
「え……、と、綾〇……」
「真似したでしょ」
「してないです」
「ほんと俺のこと好きだよね」
「大きな勘違いです……」
「ふぅん、かなしー」
いつものようにからかわれて、すっかり聞くタイミングは流されてしまった。
聞けなかった代わりに、もやもやとした気持ちが胃の奥に広がっていく。
ふたりって、どういう関係なの……?



