「花梨さん、あとひとつ行きたいところがあるのですが大丈夫ですか?」


叔父さんの家を後にした二人は車で帰宅途中だった。

「あ、はい!今日は誰もいないので大丈夫です!」

「誰もいないって、お義母さんたちは?」

「あー…なんか、気分転換?で温泉に行ってます。」

寧々の心を癒す?ための温泉旅行で3日ほど帰ってこないため花梨としてはこの上ない幸せなのだ。

「着きました。」

冬哉が車を停めたので、外を見るときれいな海だった。

「きれい…」

「でしょう?小さい頃よく来てたんです。とくに、夕焼けぐらいの時が1番綺麗なんです。」


もう、夕方なので人気もなく、海辺には花梨と冬哉の二人だけだった。