時計の針が重なる前に


「私、芸能界には昔から興味なくて笑それに、私の場合父の知名度とかで有名になりそうだなぁって思ったらなんかなおさらする気になれなくて…」

過去何度かモデルとかに誘われたことはある。ほとんど父の知り合いだから本気だったのかは謎だが。

「たしかに、神宮寺さんはすごいよね」

「まあ、私が努力すれば父の威光抜きで成功できるでしょうけど…まあ、興味がなかったっていうのが一番ですね。」

花梨にとって芸能界はあくまで別世界だった。父のこと以外で関わるなんてことは決してないと思っていた。だから、今冬哉と一緒にいることが不思議にも感じていた。

「まあ、この世界はほんとに好きじゃなきゃ難しいもんね」

二人はその後も会話と食事を楽しんだ。