時計の針が重なる前に



ショッピングを終えた二人はファミレスに入って夜ご飯を食べた。

「とりあえず、メイクは上手だから毎日髪をまく練習と、ヘアアレンジの練習ね。」

ショッピングに満足した優菜はそう言った。

「頑張ってみる……」

生まれてこのかた髪をまいたことのない花梨はうまくいくのだろうかと不安に思っていた。

「大丈夫よ!花梨はそこらへんの女子よりうーんとかわいいからちょっとちんちくりんの髪でも大丈夫、大丈夫。」

ちんちくりんは大丈夫じゃないだろ、と突っ込みながらも来週に控えている冬哉との食事を想像しては胸を踊らせていた。

「髪の練習は毎日付き合うから、彼を絶対落とすわよ!そして、Wデートするの!」

「ねらいはそれか笑笑」

彼氏持ちの優菜は以前から花梨に彼氏ができたらWデートをしたいのだと言っていた。

「なーんか、憧れない?Wデート」

「いや、別に笑」

「あ、それより、このまえ、彼氏が……」

このあと、延々と優菜の彼氏自慢を聞かされたのである。