時計の針が重なる前に



『今度、ご飯でもどうですか?』

冬哉からだった。

「噂してたら来ちゃったねぇ。」

優菜は頬杖をついてにやにやと花梨を見つめる。
花梨は自分の顔がとてつもなく緩んでいるのを自覚した。もちろん、優菜は見逃さず突っ込んできたが。

「ご飯となれば、おしゃれをしなきゃだめよね!」

優菜の唐突な発言に花梨は首をかしげる。

「だーかーらー、これはデートなの!おしゃれして相手を虜にするのよ!」

「デートって、付き合ってもないし、会ったばっかなのに……」
しかし、こうなったら止まらない優菜の性格をよぉくわかっていたので逆らわず、明日のショッピング行きが決定した。