時計の針が重なる前に



ゴーン ゴーン


そのとき、夜の12時をつげる鐘がなった。

「そろそろ会場に戻らなくては……」

連絡先を交換し終え、冬哉は携帯をしまいながら言った。


「そうですね。私はもう寝ることにします。どうぞ、パーティを楽しんでください。」


花梨は笑顔をうかべお辞儀をした。そのとき、冬哉の顔が真っ赤に見えたのは気のせいだったのか。

冬哉は、おずおずと

「あ、あの、今度一緒にお茶でもいかがですか…?」

「えぇ!ぜひ。」

冬哉のお誘いに花梨はパアッと顔を輝かせうなずいた。

「それはよかった。すみません。ひき止めてしまって。いい夢が見れるといいですね。」

冬哉はそう言ってお辞儀するとパーティへと戻っていった。


花梨は少しの間そこで立ち止まり今おきたことが夢ではないかとかいろいろ考え、自分の部屋へと戻っていった。