時計の針が重なる前に


「あぁ。ああいう場は苦手なんです。めったには来ないので今でも慣れなくて」

冬哉は苦笑いを浮かべながら頭をポリポリとかいた。

「そうなんですね。」


「こういう仕事をしているためか意外だとよく言われます。仕事は好きなんですけど、こういう人づきあいみたいなのは昔から得意ではなくて」

「でも、人には得意不得意があるものですし、あまり気にしない方が案外うまくいくこともありますよね」

と言って自分が偉そうなことを言ったとハッとなり慌てて、すみませんと謝ろうとすると、冬哉が微笑み

「そうですね。あなたのいうとおりだと思います。」