時計の針が重なる前に



12時になる1時間前、お客さんが少しずつ来た。それまで、花梨は義姉のドレスを着せてメイクをし、自分は持っているワンピースのなかで比較的柄の少ないスカイブルーのワンピースを着た。

もちろんあの人たちにはたくさんの嫌みを言われた。

「まあ、私は一人でっていったのに寧々のはなしによればたくさんのお友達に手伝ってもらってたみたいじゃない。ずるもいいとこね。」

「お母様のいうとおりだわ!一人では何もできないなんてほんと駄目な子。そのうえ、容姿も醜いときたら…嫁の貰い手もないでしょうね」


「それに、そのワンピース!着飾りすぎじゃない?使用人らしくなんかないわ!もって薄汚いの着なさいよ!」


まあ、よくもここまで嫌みが出てくるものだと感心しながら花梨は冷静に答えた。

「たしかに、一人ではここまでできませんでした。でも、そもそも一人でできないような要求をしてきたのは京子さんです。大切なお客様っとおっしゃっていましたし、恥をかくようなことがあってはならないのだろうと思い友人に助けてもらったまでです。それとも、恥をかいてしまうようなパーティがお望みでしたか?もしそうならご意向にそえなくて申し訳ありません。」

わざとらしく頭を下げると京子は何も言い返せず憎たらしそうに花梨をにらんだ。