時計の針が重なる前に


「んなわけ笑 パパの知り合いなら忘れ物を届けるたびに会ってるし、初対面の人なんてそうそうい…」

花梨はそう言ったときふと頭にある男の顔が浮かんだ。それは、靴を届けた日目があった上崎 冬哉だった。

「どうしたの?」

突然黙った花梨を不思議そうに優菜が覗きこむ。
花梨は慌てて笑みをうかべ、


「ううん!なんでもない!それより掃除しよ。終わらなくなっちゃう。」

花梨の言葉に優菜は頷くと二人は隅々まで箒ではわき、モップで水ぶきをして、窓ふきやらなんやらと掃除をこなしていった。