時計の針が重なる前に


「でも、そこに恋人がいないのは残念ねぇ」

優菜はにやにやしながら花梨を見た。

「恋人!?なんでそうなるのよ!?」

あまりにも、予想外の言葉に花梨の声が裏返る。

「おかしいわよ。花梨はこんなに美人なのに彼氏どころか恋すらしたことないとか、絶対おかしいわよ!」

優菜はそうまくしたてる。たしかに、花梨は恋というものをしたことはない。興味がなかったわけではないのだが、、

「花梨はロマンチスト過ぎるのよねぇ」

優菜はため息をつく。