「でも、そんなのお金があるんだからあいつらは使用人でも雇って、花梨はひとり暮ししてでいいじゃない。わざわざ嫌がらせされる意味もわかんないし」
「そうだよね。でも、何よりも母と過ごしたこの家があの人達にめちゃくちゃにされるのが嫌だって言うのが一番かな。母が過ごした空間?みたいなのは私が守りたいなぁって」
花梨の言葉に優菜は何も言えなかった。
「まあ、つらくなったら助けてくれる友達がたくさんいるんだもん。私はしあわせ者よ」
黙っている優菜にむかって花梨は優しく微笑む。
「なぁにがしあわせ者よ!」
花梨の言葉に照れた優菜はそれを隠すために肩をバシバシ叩いた。花梨はそれをよけながら
「ちょ、いたい……」
と、もらした。

