時計の針が重なる前に


「二人ともやめなさい。これから大切なお仕事よ。穏やかに、愛らしい笑みを浮かべて。」

京子はそんな二人を慣れたように静かにさせる。
そして花梨の方を向いて、

「あとで、食事のメニューはメールで送ります。もちろん手作りよ。そして、来ていただいたお礼の品を渡したいからそのお店もあとでメールで送るわ。ほこりひとつないように磨きあげてちょうだいね。あと、私たちの衣装は頼んであるからいつものとこに取りに行って。では私たちは今日は仕事で明日の夜まで戻らないから。隼人さんもね。せいぜい、一人で頑張ってちょうだい。」


そういって、出ていこうとして京子は思い出したように振り返り不適な笑みをうかべた。

「あなたはもちろん使用人らしい服で参加してね。」