時計の針が重なる前に



「花梨!私のネックレスはどこ!?」

本来ならゆっくりに寝れるはずの日曜日。花梨の耳に届いたのは目覚ましよりもはるかに鋭く甲高い梨理の声だった。もぞっと布団から顔を出すと時計は朝の5時半を示していた。

「はぁ、ネックレスぐらい自分で探せよ…」

朝から幸せが逃げそうなため息をつくとゆっくりとベットからでた。顔を洗い、階段を下りる。リビングにはいるとこれから仕事なのかけばい化粧をした梨理が立っていた。

「ちょっと花梨。なにのんきに寝てたのよ!わたしのエメラルドグリーンのネックレスどこ?これから撮影なの!急いでいかなきゃいけないの!はやくもってきて!」