時計の針が重なる前に



「いやー、あいっかわらず美人だね~!!どう、俺の事務所のタレントにならない。」

島崎は何回目になるかもわからない誘いをかける。もちろん毎度、

「私、芸能界に興味ないんで」

と、あしらわれるのがお決まりだ。

花梨は苦笑いを浮かべているとひとりの男性が目に留まった。短く茶色がかった髪で身長が高めの細身の男性だった。見る感じから今日の撮影の出演者の一人だろう。

そんなことを考えていると、

「かっり~ん❤」