時計の針が重なる前に



「いきなり、ごめん」

「なんでごめん?笑

でも、珍しいね。西京君からなんて。なにかあったの?」

花梨は誠也とカフェの中にいた。

「あ、いや、その…

あ、誕生日プレゼントを!ほら、渡すの遅くなったけど…」

花梨の問いに対し、誠也はプレゼントをばっ、と花梨に差し出した。

顔は耳まで真っ赤だった。

が、視線がプレゼントに向いている花梨は一向に気づかない。

「わぁ、ありがとう!うれしい!」

当日、おめでとうLINEをもらっており、それでも十分なのだが、プレゼントと聞いてテンションは上がっていた。

「開けても?」

誠也は黙って何度もうなずく。