時計の針が重なる前に



「あ、そろそろ戻らないと父が心配してるかも…」

時計を見れば時計は11時半をさしていた。


一応、12時前には花梨は家に帰るつもりだった。


「ほんとうだ。思ったよりも時間が経ってますね。」


冬哉も顔に驚きをうかべた。


二人は会場に戻り、花梨は父を探した。


「パパ」


誰かと話していた父に後ろから小さな声で話しかけた。


「おお!花梨。どこにいってたんだ?」

「外で少し休んでたの。
そろそろ時間だから私帰るね。」

心配だといい、一緒に帰ろうとする父だったが、さすがに仕事関係の人と話しているのを中断させるのは忍びなかったのでなんとか説得した。


タクシーに乗り、運転手に住所を伝え、携帯を開くとメールがきていた。