触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜






「ヒロ……お粥作って?五分粥、味付けなしで」




「わ、わかった」




ベットに寝かせてそそくさと部屋を出る。
ぎこちない動きでお米をとぎながら
何度もあの感触が脳裏に蘇ってきていた。




土鍋をセットして火を付ける。
グツグツとなる米をボーッとなりながらかき混ぜる。




マスク越しだったけど…………
確かに触れた。
触れたんだよ、だってあれ、
唇だよっ!?
すっごく柔らかかった。
凹凸もはっきり感じたもん。




感触がまだ残ってる……………




夢じゃないよな!?
絶対したよな!?
熱があったとはいえ、ほんの一瞬触れたんだ俺たち。
あれを、キスと呼んでいいのか?
いいんだよな……?




それとも、またいつものようにからかわれたのかな。
最後、バーカって言ってたし。
でも、でも……!!
それでもいい……!!
いくらでも許せる。




もう些細なことでモヤモヤしたくない。
あれは俺の中ではキス。
でも奈那にとってはキスのうちに入らないのかも知れない。
追求するのはやめよう。
曖昧なままで良いこともある、よな?




とにかく俺は奈那の前では
甘えたり容赦なくツッコんだり、
笑い合える仲で居たい。
あと時々ドSで。
俺だって臨機応変になってみせる!!




小悪魔奈那よ、ドンと来いだ!!