触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





「………入るよ?」




勇気を出してノブを回す。
勢いよく開けたら「姉貴、ごめん…!」って頭を下げた。
何の反応もないから顔を上げるとベットに眠る愛しい寝顔にホッとしたのも束の間。




冷えピタを貼り、マスクをしてても頬が赤いのがわかる。
熱で苦しそう。
氷枕もしてるし朝一で近くの病院にも行った形跡が。
処方された風邪薬、ちゃんと飲んで寝たみたいだな。




ベットの横に腰を下ろす。
見つめる寝顔。
前髪に触れ、髪を撫でる。
結構熱あるな。




「俺のせいでごめん……」




何もしてやれない自分の無力さに情けなくなる。
自然と手を握って甲にキスを落とす。
いつも指先冷たいのにな。
今は熱で全部熱い。




俺バカだよな。
あんな冷たい態度………
“やめてほしい、そういうの一番こたえる”ってまで言わせて。
逆の立場で奈那に同じことされたら俺こそ生きていけない。
泣いて謝るんじゃないかな、俺。




いっそ嫌われたい…って本心じゃない。
もう二度と言わないし思わない。




「だから許してほしい………」




勝手過ぎるって怒ってもいいから。
奈那が笑顔じゃなきゃ何にも意味を持たない。
嫌ってほど気付かされたんだ。
俺にとって奈那が全てなんだって。
笑ってくれるまで謝り続けるから。




また呼んでよ………ヒロって。




大好きな声、聞かせて……?