「ヒロ、大好き」
果てた後のこのセリフもずっと聴かせて……
結局腰くだけちゃって朝ご飯は俺が作ることになってごめんね?
ぐったりさせてごめん。
朝から元気な俺でごめんなさい。
謝らないといけないことたくさんあって忙しい日々。
「それでも主導権は奈那なの…?」
チクリと紅い印をつけながら意地悪ついでに聞いてみた。
つけたての印に触れて嬉しそうに目を細める。
「当たり前でしょ」
こうして俺は今日も奈那のことを惚れ直すんだ。
真面目な話、こっちの方がおかしくなっちゃいそうだよ?
好きになり過ぎてどうにかなっちゃう。
どうしたらいいの?って聞けばそのままでいいよって言う。
そのままの変態さんでって……オイ。
「私だけに欲情するドMな変態……」
「じゃあ一生そうする……」
自然と重なる唇は甘い蜜を吸い合う。
そのまま弱い部分を刺激してしまう手を止めてくる。
「もう本当にダメ……」
色っぽい顔して欲しがるのに……?
「全然説得力ないんだけど…?ダメなの?」
「ダメ………じゃない」
攻める手に触れてくるけど抵抗出来てないよ……
それにその視線は反則……
こっちも止まらなくなる……
「ダメ、じゃないよね?」
声にならなくて頷く。
それが煽ってるってまだわからないの…?
だったら教えてあげる。
次は後ろ向いて。
鳴いても鳴いてもわかるまでは止めてあげない。
キスで塞いであげるから耐えて。
「もういったばっか…っ」
ごめん……優しく出来そうにない。
くびれに手をついて一心不乱に……
残りの力を振り絞り押し倒される。
まだ攻め足りなくて下から突いたらさすがに怒られた。
「もう…!これ以上いかせないで」
「ごめん……なさい」
え、抜くの…?
「本当に起きてきちゃうからもう攻めないで…?これで我慢……ね?」
「あ………」
奈那の手による攻めが始まる。
こっちだと呆気なくいっちゃう俺。
よくわかってらっしゃる。
こんな愛し方もたまにはいいよね。
2人の間で都合良く入れ替わる主導権。
そんな関係がいつになく心地良い。
乱れたり乱されたり。
どの顔も俺には堪んないです。
いつもより甘えてきて「キスして」と言うあの瞳にやられっぱなしだ。
もう敵わない……
この笑顔に捕まったら……敵いっこない。
その綺麗な横顔はいくつ歳を重ねても色褪せない。
2人の流れる時間がいつまでも色褪せないように指を絡め瞳を閉じた。
ずっとずっと覚えてる。
俺だけの奈那を………