触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜





「行こっか」




「う、うん…」




ペコリと頭を下げその場を後にする。
カフェを出るまでもジロジロ見られ、出てからも振り返って見られてるけど……もう、何なの!?




「こっち…」と腕を引かれながら歩いていく。
途中で何人かに声かけられる度に彼氏?と聞かれてハイと答えてくれてる。
何か申し訳なくなってくるよ……俺、普通だもん。
まだ、奈那に見合う彼氏になれてない。





ふと窓に映る自分たちの姿を見て、自分だけが年相応の高校生に見えた。
こんなさらけ出してくれてるのに……
高校じゃ有り得ない状況だよね。
ここには2人が義理の姉弟だという事実を知る者は居ない。




だから堂々としてくれてる。
夢に見た現実なのに俺だけが追いつけてない。
独占したいと意気込んでいながら……
どんどん綺麗になってく奈那を見て、
眩しいくらいに輝いている奈那の隣に居てもいいのかなって弱気になる。




会えない時間が長いからこそこの手を離したくないのに。
今の俺でちゃんと奈那を守れる…!?
こうやって引っ張られてる場合じゃなくて、引っ張っていける男にならないと。
油断したら他の誰かに盗られちゃう…!!




よし、今から俺がリードする!!
って思った瞬間、急に道を曲がられ腕を引っ張られる。
とあるロッカールーム?的な室内に入った。
え、此処どこ…!?





「今の時間帯、誰も使ってないっぽいから…」




「え、急に誰か来るかも的な?」




「スリル満点でしょ?」って悪戯な笑み。
「ふーん…」とキョロキョロしてたら中から鍵閉めてドアまで引き寄せられた。




こんなことされたらお互いあの瞳になるのはわかりきってたことで……




「早くこうしたかった…」




奈那から言ってくれるのはめちゃくちゃ嬉しい。
さっきまでの葛藤が秒で飛んでいく。




「でもヒロ、背が伸びたからめっちゃ背伸びしなきゃ届かないじゃん…」




キスしようと踵を上げるも辛そう。
ドアのすぐ近くに低めの下駄箱が置いてある。
そこに奈那を乗せて座らせた。




そうすれば目線はほぼ同じ。
足の間に入って身を寄せ合えば奈那からの少し強引なキスが降り注ぐ。