初めて入る、奈那の大学。
緊張する……場違いじゃないかな。
コーデも変じゃない…!?
めっちゃ店員さんに勧められて買った春用の黒のマウンテンパーカー。
袖に緑と白のポイントカラーが入ってる。
中は薄めのグレーパーカーでフード出し。
黒のパンツで白のスニーカー。
スポーティー × ストリートファッションにしてみたつもりなんだけど大丈夫かな?
ヤバい……モジモジしちゃう。
落ち着かねぇ。
門まで迎えに行くから…と言われている。
何か、ジロジロ見られている気が………
やっぱ部外者だから…?
しかし、立派な建物だなぁ。
メインストリートもキラキラしてるように思う。
学生もオシャレさんばっかだ。
何でこんなに大学生ってだけで大人びて見えるんだろう…?
自分が居るステージとはまるで違う。
その中に奈那は居て俺が知るはずもない生活を送っている。
突っ立ってばかりじゃ余計怪しまれると思い、意を決してメインストリートを歩いてみた。
ドキドキしながら迎えを待つ。
春の温かい木漏れ日が差して空を見上げた。
すると後ろから俺の名を呼ぶ愛しい声。
振り返ると少し離れた場所に立っていてこっちを見ている。
わっ………!?
デニムジャケット可愛い…!!
ベージュの膝上コーデュロイスカート、白のプリントTシャツ。
ジャケットもミディ丈ダメージ加工だなんてオシャレ過ぎる。
前髪斜めバンクで毛先はゆる巻き。
やっぱ奈那のナチュラルメイク好き。
すっぴんでもあまり変わらないけど自分に合ったメイクの仕方を熟知してると思う。
笑うと覗く八重歯も可愛い。
え、今日もパーフェクトなんですけど!?
真っ直ぐ俺だけを見て駆け寄って来てくれる。
視界に広がる奈那だけで胸がいっぱいなのに。
自然に抱きついてきて距離が一気に縮む。
ちょっと…!!
めちゃくちゃ周りに見られてるよ!?
そのテンション、まるで気にしてないよね!?
「え、ヒロ、背伸びた!?」
「あ〜うん、ちょっとだけ伸びたかな」
「ヤダ〜前はこの辺だったのに〜」と手で背の位置を表現する仕草が可愛い。
服を引き寄せられて顔が近付く。
わわ、だから皆見てるってば。
たまに周りの目一切気にしないとこあるよね。
急にスイッチ入る感じ。

