うん、わかってる。
聞いた時点でモヤモヤしてただろうから奈那の方が正しいです。
俺がガキなだけだから。
怒ってる…?って上目遣い。
惚れてるの知っててやるんだもん…敵わないな。
「今のキスで全部帳消しになった」
「本当…!?」
花が咲いたように笑う。
また家に着いたら電話する。
離れたくないけどちゃんと部屋に戻るまで見てるから。
見えなくなるまで手を振ってくれるからちょっと切ない。
家に入ったらすぐ電話がかかってきて駅に着くまで…と他愛もない話をした。
心の中ではめちゃくちゃドヤ顔しながら青ざめてる奴らの前を通り過ぎていく。
ざまーみろ。
絶っっっ対奈那は渡さないからな。
俺の彼女なのっ!!わかったかっ!!
フンッ!!
あれから更に1週間。
つ、辛かった………
顔は見れていたけどやっぱ触れ合えないのは辛い。
ギュッて抱きしめたい。
おやすみのキスがしたい。
その髪に……その頬に触れたいよ。
どんなに疲れていても笑顔を向けてくれる。
おかえりって言われてる気がして、ただいま…って言いたくなる。
話してる時は寂しさも辛さも全部吹き飛んで甘い時間を過ごすけれど。
離れたら頭の中も胸も奈那でいっぱいになって苦しい。
中心が痛い。
依存しなよ………
いつしかそう言われたことがある。
もうとっくに依存してるよ。
今だってそうだろ。
明日会ったら覚悟してなよ…?
どうなるかわかんない。
とにかく奈那で溢れさせたい………

