「奈那こそ大丈夫なの?そんなんじゃ身体休めないよね」




俺と会ってて大丈夫…?
やっと取れた休みの日なのに……
俺が占領しちゃっていいのかな!?
怖くて言い出せずに居たらまたクスクス笑われた。




「そうだね、ヤバいよね?ちゃんと身体休めてない時にヒロと会ったら余計休めないよね?ていうか休ませてくれないんでしょ?」




あれ?ソッチ系言ってる…!?
どうしよう……そうなんだけど上手く返せない。




「アハハ…!そんな顔しないでよ」




「だって……」




「少し寂しい思いさせるけどごめんね?でも私も2週間とか無理だから……それ以上は耐えれそうにない」




そんな顔しないでよって俺のセリフ。
そんな顔でそんなこと言わないで。
今すぐ抱きたくなる。




「あ〜!したいって顔してる」って画面の向こうで笑うんだ。
何もかもお見通しな姫には頭上がらないよ。
したいよ、何か文句ある?




「2週間の禁欲……ヤバいね?」




「やっぱそうなるよね」




「耐えれる…?」




「頑張る……でもさっきみたいなのはナシ」




「え…?」




「無意識に煽ってるでしょ?耐えれそうにないとか奈那が言ったら反応しちゃう…」




言いながら思わず手で隠す。
画面には映ってないのにモゾモゾしちゃって格好悪い。
あ、ほらまた……あの瞳になってんじゃん。
離れてる時にそれは拷問だよ。




「なに勝手に反応しちゃってんの?今も禁欲中なこと忘れてるわけじゃないよね?」




出た………ウソだろ?
テレビ電話中にドS発言はヤメて。
これはキツい。
今にも襲いかかられてる感覚に陥る。




「イヤホンつけてみて」




「う、うん…」




言われた通りつけたら奈那の声が響くようになった。
まるでそれは……囁かれているかのよう。




「ヒロ……途中で抜いたら絶対許さないから」




わわ、本当に耳元で言われてるみたい。
ゾクッとする。




「会ったらたっぷり虐めてあげるから楽しみにしててね?」




「う、うん……わかった」




ドSの奈那……それはそれで好き。
でも途中で絶対立場逆転してやる……と密かに計画中。