「良いじゃない動画くらい、そんなこと言う祐翔くん可愛い」
オワタ………
オワタ………
オワタ………
「え〜だって調子悪いもん、そんな時に撮った動画毎日見られてもね…」
「じゃあ調子良くなったら自撮りして送ってあげたら?」
ナイス涼子さんっ!!神っ!!
いや、女神さまに見える…!!
神々しい…!!
「そだね、そうしてあげる」って急に機嫌直って頬にキスされた。
ちょっと…!涼子さんの前で…!
あらあら…って言われちゃってるよ…!
嬉しいけどどうリアクションしたらいいの!?
帰る頃には冷凍庫がパンパンになるくらい奈那の作ったストック料理が出来ていた。
夜ご飯を食べたら俺が寮まで送る。
親父が送ろうとしてくれたけど奈那がママについてあげててとお願いしてた。
「大丈夫、ヒロが居るから」
堂々と言ってくれてキュンときた。
もうすぐで2人きりの時間は終わる。
9時までに送り届けたらまた1週間会えなくなる。
恋しくて焦がれる想いに駆られるんだ。
それに耐えなきゃならない。
帰りは俺の方から手を繋いだ。
握り返してくれて指を絡ませた。
「大学は楽しんでる?」
「うん、課題多いけど充実してるよ」
「そっか、あ……変な人に声かけられたりしてない?もしかしてもう告白された!?」
「アハハ…ないない。私をどんな人間だと思ってるのよ」
「数々のモテ伝説を見てきたからね…」
「それは……一旦忘れようか。変な人なんて居ないよ?看護科も女子ばっかだし」
「うん、だよね?」
「それよかヒロは新しいクラスどうなの?」
「うーんとね〜」
他愛もない会話で迫りくる別れの時間を何とか凌いでいた。
辺りは暗くなってきたけど電車の中はまだ人がたくさん乗っている。
乗り換えた先の車両は座れたからひと安心。
繋いだ手に力がこもる。
誰もこっち見てないからってキャスケットで隠しながらキスしたきた奈那。
ヤバい、抱きしめたい。
全身が好きだー!って叫んでる。
寮の前まで着くの早過ぎだよ……
もうお別れの時間なの?
この手、離したくない。
人の流れはやや少なめだけど、
ここは大学の前で女子寮の真ん前。

